空蝉

喪男の現実

振り向くな君は美しくない

 年度末、といっても私には何のかわり映えのない一日でした。この一年(度)を振り返って嫌な出来事は当然ありましたが、その内容が2年前のそれや3年前のそれとほとんど変わらないのが悲しくなります。

 喪男に限って言えば、立ち止まったり振り返ったりしたら基本的には負けです。自分の将来を真剣に考えたところで明るい材料なんて発見できないのですから悩み苦しむだけ損です。だからこそほとんどの喪男が趣味に没頭するのです。時に病的なほどに。

 趣味に走り切って、将来困ったらどうするか。それも考えたら負けです。せいぜい困る時期がすこし先になるだけの話で、ならば走り切って転げた方がましです。どのみち最初から敗者なのは確定していて、美しく散るなんてできないのですから。